産業保健師とは

一般企業に勤務している保健師

産業保健師というのは、一般企業に勤務して医務室などで働いている保健師のことです。保健師は主に行政機関や学校、病院、一般企業などで活躍していますが、そのうち一般企業で活躍する保健師が産業保健師に該当します。

ただ、産業保健師の人数は全国で4,000人未満とそう多くありません。大半の保健師は都道府県や保健所などの行政機関に公務員として勤務しています。産業保健師が在籍している企業は、主に大企業が中心です。また、保健師全体の人数もあまり多い方ではありません。全国の保健師の人数は約55,000人にとどまります。

また、保健師の資格を保有している人は看護師の資格も保有しています。そのため、保健師なら看護師としての知識も備えているのが特徴です。

最近では、健康経営に取り組む企業が増えてきました。その影響で、これまで産業保健師を設置していなかった企業でも、新たに設置を検討するところも出てきています。社員にとっても働きやすい環境になっていくでしょう。

設置すればさまざまなメリットがある

企業が産業保健師を設置する際には、どんなメリットがあるのか把握しておく必要があります。中には産業医がいるから、設置しなくてもいいのではないかと思ってしまう経営者の方もいるかもしれません。しかし、産業医がいたとしても、産業保健師を設置するメリットは大きいです。

例えば、勤務中に社員が体調を崩してしまうことがたまにあるでしょう。そのようなときに産業保健師がいれば、医務室などでケアを行えるのがメリットです。仕事でケガをしてしまったときなどにも柔軟に対応できます。

また、社内で健康に関することの担当者がいることもあるでしょう。例えば、健康に関する社内イベントなども実施する場合の担当者などです。

人数が少ないと業務負担も重く大変かもしれません。専門知識がない中で担当していることもあるでしょう。その点、産業保健師がいれば、担当者の負担を軽減できます。専門知識を用いて仕事ができるため、社員の健康増進につながるでしょう。